教科の特性 「教育は愛」No.722

学校教育

学校教育ー143 教科の特性

子どもたちの「やりたい!」という気持ちは、時に天気にも左右されます。 プール清掃を終え、いよいよ水泳が始まるという時期に限って、関東地方は梅雨入りする。 プールセットを手に登校してきた子どもたちが、朝の会で中止を知らされ、肩を落とす——毎年繰り返されるこの光景は、私に一つの問いを投げかけます。

「教科の特性とは何か」 そして、教師はその特性をどう守り、どう生かすべきなのか。

 さて、教科にはそれぞれ固有の特性があります。

 体育であれば、運動そのものが中心です。 サッカーならゲームをしたい、陸上なら走りたい、水泳なら泳ぎたい。 図工なら絵筆を持って描きたいし、ハサミやのりを使って工作したい。 算数で時計の学習をするなら、時計の模型を動かして確かめたい。 国語の物語文なら、早く物語を読みたい。

 子どもたちの「〇〇したい!」という気持ちは、そのまま教科の特性と結びついています。 だからこそ教師は、授業時間の大半をその特性に触れられるように計画し、指導方法を工夫する必要があるのです。

 そう考えると、水泳の授業は一考を要します。 着替え、集合・整列、準備運動、水慣れ……。 こうした前段階に多くの時間が取られ、いざ水中で運動する時間が極端に短くなってしまう傾向があるからです。

 私は体育主任時代からこの点に課題意識を持ち、さまざまな試行錯誤を重ねてきました。 そして、水泳の民間委託を初めて見たとき、その運動量の多さに愕然としました。

 準備運動の後、インストラクターが水中から子どもたちを迎え入れ、泳力に応じた指導をテンポよく展開していく。 その効率性と指導内容の質の高さに、学校の水泳授業が抱える課題を痛感したのです。

 学習指導要領は時代に合わせて変わり、方向性を示します。 しかし教師は、その枠組みを踏まえつつも、子どもファーストで教科の特性を守り抜く専門家であってほしい。

 日々の教育活動の中で、子どもたちの「したい!」に応える授業を追究し続けてほしいと願っています。

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