一人の重み 「教育は愛」No.198

職場

職場ー17 一人の重み

◆ある教職員が何らかの理由で、学校を長期に休むことになることはよくあることです。そして、その教職員が休んでから、今まで見えなかったことがいろいろと見えてくることがあります。

 普段、当たり前のように仕事をしています。考えるのは、自分の課せられた役割をどのように果たしていくか、それが日常ではないでしょうか。

 しかし、ある教職員が長期にお休みするようになって初めて気付かされることが多々あります。例えば、次のようなことです。

 ○職員玄関の鍵を解錠しているのは誰なのだろうか?

 ○職員室の空調のスイッチを入れてくれていたのは誰なのだろうか?

 ○真冬の体育館で、集会の前にヒーターを稼働させてくれていたのは誰なのだろうか?

 ○職員室のポットにあたたかい湯茶を入れてくれていたのは誰なのだろうか?

 ○職員室のゴミ箱のゴミを集めてくれていたのは誰なのだろうか?

 ○給食のワゴンをワゴンプールまで運んでくれていたのは誰なのだろうか?

 ○職員室の窓を閉めて、職員室の鍵を施錠してくれているのは誰なのだろうか?

 日頃気付かないことが、ある教職員のお休みを通して、解ることがあるものです。

 学校は組織で動いています。各々が自分の役割を担って仕事をしています。

 しかし、誰にも課せられていないような日常で大切なこと、職場のみんなが必要としていることを、気付かぬうちに毎日やってくださっている方もいるのです。

 それに気付かされた時、一人の重みをズンと感じることがあります。

 そして、自分は職場のために、自主的に、しかも継続して取り組んでいることはあるか?と自問してしまいます。

 決して、強制されてやるのではないのです。自分から進んで取り組むのです。

 そのような人が多くいる職場では、本当の意味での「働き方改革」が実現されるのではないでしょうか。

 きっと素敵な職場となるはずです。

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