教師ー126 教職の魅力向上へ支援――本気の施策を求めたい
◆今朝の新聞に「教職 魅力向上へ支援 計画策定教委に5億円」という記事が掲載されていました。 2025年度の公立学校教員採用倍率は 2.9倍と過去最低。 この危機的状況を受け、国が打ち出した支援策だといいます。
支援対象は都道府県・政令市の教育委員会。 教職の魅力向上を目指す具体的な目標と、3年間の行動計画を策定した教委を文科省が指定し、 1自治体あたり約5億円を支援するという内容です。
計画には、当然「残業時間の削減」も盛り込まれるでしょう。 国は2029年度までに、教員の月平均残業時間を30時間程度に抑える目標を掲げています。 しかし現実は、中学校教諭の残業が月30時間を超える教委が 2024年度で約8割。 小学校でも、残業削減の“特効薬”は見出せていません。
■現場の実感:残業削減は「仕組み」だけでは解決しない
私自身、2025年度まで小学校校長として勤務していましたが、 残業削減にはいくつもの高い壁があります。
- ICT活用
- ノー残業デー
- 校務の見直し
こうした取り組みを進めても、学校が抱える仕事量は一向に減りません。 むしろ、事故や事件が起きるたびに、 管理体制の見直しや新たなチェック体制が次々と教委から下りてくるのが現実です。
さらに、年々深刻化する理不尽な保護者対応。 すでに「一人の教師が勤務時間内に処理できるキャパ」は完全に超えています。
そして何より、教師の本分は 授業 です。 子どもたちの自主性・主体性を育む授業を展開するには、 教材研究は欠かせません。 しかし今の状況では、その時間すら十分に確保できないのです。
■解決策はただ一つ――「教員数を増やすこと」
これらの状況を打破する道は、明確です。
児童生徒数に基づく国の教員定数を増やし、 1校あたりの教師数を増やすこと。
これしかありません。
スクールカウンセラー、スクールロイヤー、支援員など 教員以外の人員配置は進んできました。 しかし、現場で本当に不足しているのは 教師そのもの です。
■現場の悲鳴:担任が足りない学校の実態
- 産休・病休で教員が欠け、教務主任や教頭が授業をカバー
- 新任教師がいきなり担任を持ち、連休明けに離職
- 副担任を置きたくても、人員が配置されない
- 授業中、職員室にいるのは管理職と事務職員だけ
- 保護者からの呼び出し電話が授業中に何度も鳴る
こうした現状は、世の中に十分伝わっていません。
せめて 学年に最低1人の副担任 がいれば、 業務分担が進み、残業時間は確実に改善します。 教師も本来の教育に集中でき、 やりがいと充実感を取り戻すことができます。
その姿を見れば、 「教師になりたい!」という若者は必ず増えるはずです。
◎教育は国の未来をつくる基盤である
資源に乏しい日本が未来を拓くためには、 教育への投資は「最後に回す予算」ではなく、 最優先で取り組む国家戦略であるべきです。
現場の状況を正しく認識した上で、 もっと、もっと「教育」に本腰を入れた施策を 本気で打ち出してほしい―― 心からそう願っています。
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